Pinocchio | Japan

 

『ピノキオ』作:手塚治虫 2005年復刻版 講談社

ディズニーの長編映画「ピノキオ」をもとに 手塚治虫氏が漫画化した作品。底本は昭和27(1952)年6月5日 東光堂刊。ゼペットとピノキオを飲み込む怪魚は、モンストロと呼ばれるクジラの設定になっています。原作にはPesce-caneとあるので、フカあるいはサメということになるのでしょうが、2007年にはトスカーナ・シエナのぶどう園で500万年前のクジラの骨が発見されたというニュースがありましたし、旧約聖書にはクジラに飲み込まれたヨナが三日後にはき出されたという『ヨナ書』もあります。件のタクシー運転手は「昔、トスカーナの海にもクジラが来たことがある」と言っていました。ピノキオ公園にある怪魚のオブジェは、どう見てもクジラでした。あるいはもしかしたら、本当にクジラだったかもしれない。


それにしてもこの物語は、作品名にしても作家名にしても、その表記が『ピノチオ』『ピノッチオ』『ピノキオ』『ピノッキオ』「コッローディ」「コロッディ」「コロヂー」「コルローディ」「コッロディ」「コロディ」とまるでばらばら。いったいどの発音が正しいのでしょうか。